先日、17日間という長期出張を終えて帰国した。
現地でiphoneを使い、たくさん写真を撮影して、フェイスブックで皆さんに近況報告をするはずであった。
しかーし
帰国した私の手には、1年近く愛用したiphone4はなく、会社で使っているギャラクシーを使いこなしている自分がいた。
iphoneは何処へ?
我がiphoneは、ベネズエラの秘境、ギアナ高地にある、カバック村のとある川底に眠っている。
2月5日に雄大な世界一の落差を誇るエンジェルフォールズを遊覧飛行で横目に見て、先住民が暮らす村、カバックを訪れた。この村での滞在の目玉は、川の上流に大きな滝があり、間近に迫れるというまさに大冒険のアクティビティーだった。
私の中では、ただ、川の横にあるトレイルを歩いて滝に着くだけだろうと思って、おもむろにトレイルを歩いていたが、川沿いの崖でトレイルが終了した。
口数少ない先住民は、「飛び込め、ここを泳いで遡るんだ」と平然と言う、聞き間違えたのかと思って確認したが、やはりそうらしい。川の深さは8mぐらいあり、現地のスタッフは颯爽とガケの上から飛び降りケラケラと笑っている。
金づちの私は、ここで辞退する気満々だったが、なんと、わが社のスタッフが、「ここなら大丈夫だー」と余計なおせっかいを焼き、行くはめになった。ここからの大冒険ぶりは、話が長くなるので、いづれ話すことにしよう。
帰り道、大冒険でクタクタになった私は、川の横にあるすべりそうな岩のトレイルをあるいていた。iphoneは途中で写真を撮ろうと、ジップロックに入れ、万一の事態にも耐えられるよう防水は完璧にしてあった。
すべるかもと石橋を叩くように歩いていたが、その石橋はツルツルの石橋だったようである。
右足をやや苔のついた丸い石に乗せると、次の瞬間、体は浅い川の中へと綺麗に落ちていった。柔道で見事に足払いをくらい、一本を取られたような体制だった。
もともと濡れていた体だっただけに、川に落ちた驚きでうろたえたが、ジップロックに入れていたiphoneは無事だろうと思っていた。とっさに水から引き上げたジップロックの軽さに、いやーな予感がした。まさに、魚釣りで釣ったと思った瞬間に逃がした感触だ!
その引き上げたジップロックは、当然のことながらカラッポだった。川に落ちたショックで底が抜け、iphoneは私の体とともに水没したのだった。
川を必死で捜索したが、タンニンによる赤茶けた川の水の色で、黒のiphoneはついに救出することができなかった。
誠に無念な出来事であった。
ギアナ高地のカバックに行ったら、ぜひ、iphone4を見つけてほしい…
とはいうものの、帰国後、新しもの好きな私は、早速ソフトバンクにおもむき、白のiphone4Sをゲットしたのである。ギアナ高地の経験を活かして、白にしたのである。
ギアナ高地では滝に打たれてきたが、気持ちも打たれ強くなったのではなかろうか。
凡人
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