2011年6月3日金曜日

フラッシュバック

この前ふと思い出した。

昔、僕は出来ればいつも綺麗な
水のそばにいたいと思っていたのだ。

よく釣りに行っていた湖の朝靄が掛かる
湖面にボートをこぎ出すと、柔らかい
粘土の上のように滑らかに進む。

ボートを漕ぐ音、水が跳ねる音しかせず、
それは静かだけど、とても刺激的な場所だった。

魚が掛かりバシャバシャと巻き上げる水滴に
太陽が当たり始めるとキラキラと水銀のような
光を放ってしばらく頭から離れない。

この前、雨上がりの水溜まりに反射する光を
見て思い出した、そんな日々を過ごしたシアトルに
シトカの帰りに偶然行くことが出来た。

その時に食べた蟹はボリュームもあったけど、
何よりシンプルで甘くて美味しかったなあ。

















あの頃はこれからどこに向かって行けば
いいんだろう?って、とにかく今と違う場所を
必死になって探しているような日々を過ごしていた。

食べながら昔の事を思い出したりしたけど、
今なら自分が求めてるもの、必要ないものが
良く分かる。

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