年末も押し迫り、皆さん、いかがお過ごしですか?
2011年は特に震災のこともあり、日本中の誰もが何かを考えさせられた年だったと思います。
「旅」というのもまた日常に戻ったときに何かが自分の中で芽生え、
何かを考えされられるきっかけになるものだと私は思っています。
今年もまたシロクマツアーが11月に催行されました。
私個人にとっては3年ぶりのカナダ・チャーチルだったのですが、
驚いたのはその雪の少なさ、そして暖かい気温でした。
11月といえばもうハドソン湾が凍るか凍らないか、
いままでだったら波打ち際の岩にはジェル状の氷が張り付いているような時期。
なのにまだ海は氷ひとつない海のままでした。
「本当にシロクマは集まってるのかな。。。」
ハドソン湾が凍るのが早いチャーチルを目指して集まってくるシロクマたち。
海が凍らなければ、ここに集まる意味がないのです。
でも結論からいうと、ちゃーんとシロクマたちは例年通り集まっていました。
黒いブッシュと白い雪の世界にぽつんと見えるクリーム色。
今年からはロッジが新しくて広いバギーを用意してくれてました。
この広い窓からみんなでシロクマをさがします。
「来た!」
シロクマが近づくとみんな前のめりです。
ついついご報告するときはいつもシロクマのアップを載せちゃうんですが、一番どきどきする瞬間って遠くに点のように見えていたクリーム色が私たちのバギーに近づいてきてくれる時なんです。
バギーの前を通り過ぎて目が合う瞬間、
「この子は私が仕事してるときも電車乗ってるときも
こんな風に歩いて氷の世界にいくんだなぁ~」なんて
知識としては当たり前のことが、ありえない人間と野生の出会いで実感してしまうのでした。
温暖化温暖化と誰もが知っている問題を言いたいわけではないのですが、
こんな風に出会ったシロクマたちの運命を
私たち人間は左右していることに改めて気づくのです。
シロクマたちは集まっていたけれど、
ハドソン湾の氷が固まるまではそこで待っていなければいけないのです。
海が固まるのが一週間遅いとシロクマはアザラシの狩りができず、
調査によると体重が平均で10kg減ってしまうそうです。
遅延着床という体重が十分ないと妊娠できないシロクマにとっては
その種の数を減らしてしまう致命的な原因になります。
シロクマが何を考えているのかなんて全然わからないけど、
こんな風に出会ってしまった私は、少しでも彼らを思い、
行動する責任があるのではないかとふと考える今日この頃です。
そして一緒だったお客様もきっと同じように感じてくれているんじゃないかな、、、なんて思うのです。
今年はバギーで出かける2日間で合計22頭観察できました。
そして2012年も11月にシロクマツアーを設定することが決定しました!
次回は15名様限定!
ご興味がある方はお早めにお問い合わせください。
0 件のコメント:
コメントを投稿